便秘って?
便秘とは長い時間便がでないこと、便がでにくいことをいいます。
一般的には次のようなとき、便秘を疑います。
- 便が出る回数が週3回より少ない
- 3~5日以上便が出ない日が続く
- 便が出ていても出すときに痛がる、肛門が切れて血が出る
そこまででなくても
- 食欲が落ちている
- おなかが張って苦しそう
- 機嫌が悪い
- きばっているがなかなか出ない
- 便が出そうだが我慢して止めようとしている
などの場合は便秘を疑い、ご相談ください。
どうして治療が必要?
便秘はそのままにしておくと、便がたまった状態になれてしまい、ますます悪化することがあります。腸が便で押し広げられた状態に慣れてしまうと、便がたまっていてもうまく反応できずますます便がたまってしまいます。そうするとたまった便はどんどん硬く、大きくなりますます出しにくくなってしまいます。便を出すことがつらく痛いと我慢するようになり、さらに便秘の悪循環に陥ってしまいます。将来的にずっと便秘で苦しまないよう、小さいうちから便のコントロールをすることが大切です。
お薬はくせになる?
腸を動かして便を出す「刺激性下剤」はくせになったり、効きにくくなることがあるので、できるだけ使わず治療しています。便をやわらかくする「浸透圧下剤」はくせにならないとされているので、こちらで治療することがほとんどです。お薬をためらって便秘がくせになるより、適切な治療や生活習慣の改善で便秘を卒業していきましょう。
どんな治療?
便をやわらかくする「浸透圧下剤」を飲んでもらうことが多いです。それでも出にくいときや、診察時にたくさん便がたまっているときは浣腸を使います。同時に生活習慣をききとり、便秘改善のためにできることを探していきます。
普段できることは?
- 早寝早起きをしましょう
- バランスのとれた食事をこころがけましょう
3食きちんととり、間食はひかえめに - 体を動かしましょう
腸の運動を活発にして便通をよくするといわれています - 水分をしっかりとりましょう
汗をたくさんかく季節はこまめに水分補給しましょう - 甘くカロリーが高いものは控え、食物繊維をとるようこころがけましょう
便の量が増えると出やすくなります - トイレで排便できるお子さまは、排便しやすい時間にトイレに座る習慣をつけましょう
長時間かけることは避けず、出なければ出ないで切り上げてください
食事で気をつけることは?
食事内容が便秘の改善にどれくらい効果があるかは個人差があり、はっきりしていません。とはいえ、便秘のために心がけることは、健康にもよい効果を期待できるので、できることから取り入れてみてください。
食物繊維
食物繊維は腸で吸収されず、水分を含んで便の量を増やし、便が硬くなることを防いでくれます。また、大腸内で発酵し腸に刺激を与えるとも考えられています。
野菜、果物、海藻、いも、豆類などは食物繊維をたくさん含んでいます。
甘いものはひかえる
カロリーが高いわりに便の量にならないものは、便を減らして出にくくしてしまう可能性があり、ひかえたほうがよいでしょう。
記録をつけましょう!
排便日誌をつけてみましょう。便の状況を正確に知ることはとても大切です。
以下からダウンロードできます。
https://www.jspghan.org/constipation/kanja.html